『てぶくろ』著者の、緑が美しいセントパトリックスデー絵本

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こんにちは KCです。
以前、セントパトリックスデーについての簡単な紹介をしたのですが、このロングセラーも外せません。誰もが目にしたことがある『てぶくろ』の著者Jan Brettさんが、美しく細やかな挿絵を手掛けた傑作です。

日本国内の方はこちら↓
St. Patrick’s Day in the Morning
Eve Bunting (Author)
Jan Brett (Illustrator)

米国内の方はこちら↓
St. Patrick’s Day in the Morning
Eve Bunting (Author)
Jan Brett (Illustrator)

3兄弟の末っ子ジェイミーは、早起きしてベッドからそっと抜け出しました。だって今日は待ちに待ったセントパトリックスデーだからです。ジェイミーも、お父さんや他の2人のお兄さんと同じように、緑に金色のフリンジが付いたタスキが欲しいと思っていました。みんなタスキを身に着けて、楽器を演奏しながら、どんぐり丘のてっぺんまでパレードをするのです。

しかし、ジェイミーはまだ小さすぎると言われて、タスキも無ければ、パレードにも参加させてもらえないのです。『ずるいよね。みんな、ぼくのこと分かってないんだ』と、愛犬のネルにつぶやきました。

ジェイミーはするんと揺り椅子から滑り下りると、お母さんのコートを羽織り、お父さんの黒い帽子をかぶり、お兄さんの緑のタスキをかけ、もう一人のお兄さんのフルートを抱えました。そしてネルにこう呼びかけました。『前をしっかり向いて、胸を張って、さぁ行こう』まだ誰も起きていない、静かな町の中を、ジェイミーとネルは行進していきました。

この、末っ子ならではの扱いはとても良く理解できます。それが悔しいジェイミーの気持ちも。アイルランドのお祝いであるセントパトリックスデーは、町中が、国旗の緑とオレンジ、そして幸運の金貨の金色で染まります。細やかな線画で描かれた挿絵は、緑とオレンジ、黄のみで色付けされています。まだ日も昇りきらない早朝のみずみずしい世界が、鮮やかに目に飛び込んできます。

末っ子ジェイミーの冒険を、温かく見守ってあげてください。

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