秋に読みたい!実話を元にした、かぼちゃの友情物語

かぼちゃ画像 本のご紹介

こんにちは KCです。
NYタイムスベストセラー作家の、デビュー作品を紹介します。

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Sophie’s Squash
ByPat Zietlow Miller (Author), Anne Wilsdorf (Illustrator)

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Sophie’s Squash
ByPat Zietlow Miller (Author), Anne Wilsdorf (Illustrator)

秋にぴったりの、女の子とかぼちゃの友情のお話。著者のPat Zietlow Millerさんは、この作品でデビューし新人賞(Erza Jack Keats Award)を受賞しました。可愛らしいことに、この話は著者の娘さんの実話に基づいて書かれていて、続編Sophie’s Squash Go to Schoolもあります。

お話の中に出てくるかぼちゃは、アメリカではButternut Squashと呼ばれていて、太いひょうたんのような形をしています。日本ではあまり見かけませんが、秋のごちそうには欠かせない定番野菜です。

ソフィーは両親と市場へ出かけ、黄色いかぼちゃを買います。そしてかぼちゃに顔を描くと、ベーニースと名付けました。新しい大切なお友達。食べるなんてとんでもない!
それからというもの、ソフィーはどこへ行くにもベーニースと一緒。図書館でお話を聞いたり、お庭ででんぐり返しの練習をしたり、おもちゃのベビーベッドに寝かせてあげたり、楽しい時間を過ごします。それなのに、お母さんは「腐っちゃう前にマシュマロと焼いて食べましょう」ですって!?お父さんは「ベーニースはかぼちゃだからなぁ。他に遊べるおもちゃでも買ったらどうだい」ですって!?

日を追うごとに、ベーニースは柔らかくなり、傷んで茶色い点も見えてきました。そんな見た目も、ソフィーにとっては愛おしいのです。「お友達に会ったら、きっと元気になるわ」と市場を訪れ、かぼちゃを売るおじさんに、ベーニースに元気でいてもらう方法を訊ねると…。

Ann Wilsdorfさんの絵からは、楽しく遊ぶソフィーの笑い声や、ベーニースを愛おしむ暖かな雰囲気が伝わってきます。細やかな色使いで表現された季節の移ろいも美しいです。ソフィーの気持ちに寄り添って読んでいただきたい作品です。
子どもにとって、身の回りのものが特別に感じる瞬間がありますよね。石ころや木の枝、どんぐり、葉っぱ等、親としてはずっと保管しておくわけにもいかないけれど、特別に思う気持ちは尊重したい。でも興味を持つのは一瞬ということも。そんな複雑な思いを抱える親御さんにもおすすめです。

《+αのお楽しみ》
秋にお店にならぶ小さなかぼちゃは、手のひらサイズでころころと可愛らしい。我が家の子どもたちも顔を描いて名前をつけて、一緒に遊んでいます。

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