こんにちは KCです。
2025年に出版され、2026年Coretta Scott King Awardを受賞した作品の紹介です。
Coretta Scott King Awardは、アフリカ系アメリカ人の文化や普遍的な人間的価値への敬意を示す作品(児童書やヤングアダルト書籍)を生み出した、優れたアフリカ系アメリカ人作家・イラストレーターに贈られるものです。

日本国内の方はこちら↓
The Library in the Woods
Calvin Alexander Ramsey (Author)
R. Gregory Christie (Illustrator)
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The Library in the Woods
Calvin Alexander Ramsey (Author)
R. Gregory Christie (Illustrator)
《あらすじ》
農業を営む両親と、その息子ジュニアは、ある年の干ばつと、翌年のひょう被害で、農家を続けていくことを諦めるしかありませんでした。
売れる家畜たちは売り、家族で引っ越した先は、ノース・カロライナ州ロックスボロー。
庭の土は、作物作りにはとても向いておらず、お父さんは、町の木材屋で働き始めました。
お母さんは、白人の家庭の洗濯やアイロンなどを引き受けました。
当時9歳だったジュニアは、友達と野球をして遊んでいた頃のことを思い出しながら、裏庭で一人、ボールを投げていました。
すると、垣根の向こうで声がしました。
『君、野球するんだ?』
ジュニアが目をやると、そこには、学校で見かけたことのある男の子たちが3人いました。
この男の子たちは、自分たちも近所に住んでいることや、林の中に図書館があることを教えてくれました。
白人たちから出入り禁止されたりなどしていない、このコミュニティのための図書館です。
学校で使う教科書ではなく、趣味や娯楽として楽しむ本がぎっしりと並べられた本棚が、何列も並んでいる図書館は、まるで魔法の世界のようでした。

ほんの9歳の少年の目線で書かれたこの絵本には、時折、『White(白人)』という言葉が出てきます。
このお話の舞台は1959年で、人種差別や隔離政策が、特に南部の州で強く行われ、黒人たちの抗議活動が活発だった時期です。
例えば、ローザ・パークスさん事件を発端に、バスボイコットが始まったのが1955年
マーティン・ルーサー・キング・ジュニアさんが有名な“I Have a Dream”スピーチを行ったのが1963年
公民権法が制定されたのが、翌1964年…など。
お子さんが読む際には、当時のアメリカの時代背景、人種差別の歴史や公民権運動などを知った上で読むことをおすすめします。
