お兄ちゃん、お姉ちゃんになる子と一緒に読みたい素敵な絵本

猫画像 本のご紹介

こんにちは KCです。私が小さい頃、実家には黒猫がいました。その後、捨てられる直前だった兄弟猫を2匹引き取ることになり、母から『先住の黒猫のケアをしないといけない。いくら子猫が可愛くても、黒猫が最優先』という話をされたのを覚えています。
黒猫は面倒見が良い性格で、私達に対しても、獲物を生きたまま持って来てくれたり、勉強や楽器の練習を監督してくれたり、お風呂に様子見に来てくれたりしていました。その性格からか、子猫たちの母代わりにもなってくれましたが、1匹で飼い主を独占したい時もあったようで、そういう時はとても甘えん坊でした。

ペットだけでなく、人間であっても「下の子が生まれたら、上の子はどんな反応をするだろう」とか「さみしい思いをさせてしまうのではないか」とか心配しますよね。家族が増えるタイミングに読んでおきたい、おすすめの絵本を紹介します。

日本国内の方はこちら↓
The New Kitten
Joyce Carol Oates (Author)
Dave Mottram (Illustrator)

米国内の方はこちら↓
The New Kitten
Joyce Carol Oates (Author)
Dave Mottram (Illustrator)

ふわふわグレーの毛並みにピンクのお鼻、白黒のおひげに白いあんよの猫、シェリー。スミス一家の唯一の猫であり、スミス家の女の子ジョージョーと仲良しです。
ある日、ジョージョーが『今日はサプライズがあるからね、シェリー!』と言って出かけていきました。シェリーは何が貰えるのか期待しながら、2階の、おひさまが当たるお気に入りの窓ぎわから、外を眺めていました。帰ってきたジョージョーは、何かとても小さく、もぞもぞ動くものを抱えていました。

『シェリー、見て!新しい子猫をもらってきたのよ。名前はクレオパトラっていうの。ほら、こんにちはして、シェリー!』
クレオパトラは、短いあんよに細いしっぽ、短いすべすべの毛並みで、歩くたびにころんでしまうくらい、よちよちと歩いていました。

その日からシェリーの生活は変わってしまいます。ジョージョーも家族もクレオパトラに夢中だし、クレオパトラはむくむくの短いあんよでシェリーの鼻を触ろうとしてくるしで、嫌になったシェリーがシャー!をしたら、家族みんなが嫌な顔をしたのです。そんなこと今まで一度もありませんでした。

分かる…!シェリーの気持ちが痛いほどによく分かる!と言いたくなるような展開ですね。家族が新しい子猫に夢中になるのも分かりますし、シェリーに悪気なく近付いていくクレオパトラの好奇心も分かります。しかし、突然の変化に動揺しているシェリーを思うと、読んでいる側としては胸が潰されそうになります。

Dave Mottramさんの挿絵が、可愛らしく美しいだけでなく、猫ちゃんの細かな表情をよく捉えていて、それもこの本に引き込まれる理由の1つです。シェリーの緑色の瞳が大きくなったり細くなったりして、シェリーの不安定な気持ちの変化が見てとれます。

どの子も平等に可愛いし、伝えたい愛情の大きさは同じだけれど、愛し方、伝え方は違って良いのだと再認識することが出来た絵本でした。みんなそれぞれに特別であることや感謝を伝えながら、愛情たっぷりに読み聞かせてあげたい一冊です。

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