夜、暗やみが怖い子に。光と暗やみのコントラストが美しい絵本

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暗い部屋画像 本のご紹介

こんにちは KCです。
本日ご紹介する絵本の著者はLemony Snicketさん。これはペンネームで、本名はDaniel Handlerさんという、カリフォルニア出身の作家さんです。絵本、児童書、音楽、テレビ番組の作家もこなす多才な方ですが、日本の旅ガイドブックまで出しておられます!守備範囲が広いと言いますか、振り幅が大きいと言いますか…
ベストセラー作家のJon Klassenさんとタッグを組んだこの絵本。可愛らしい挿絵と、巧みに光と暗やみを操る様子をお楽しみください。

日本国内の方はこちら↓
The Dark
Lemony Snicket (Author)
Jon Klassen (Illustrator)

米国内の方はこちら↓
The Dark
Lemony Snicket (Author)
Jon Klassen (Illustrator)

ラズローは暗やみが苦手です。
暗やみは、ラズローの家のあちこちに潜んでいます。きしむ屋根の陰や、冷たい窓の外にも忍び寄り、時にはクローゼットの中、またある時にはシャワーカーテンの後ろにも。

特に暗やみがいつも潜んでいるのは、地下室です。地下室を暗く満たし、夜になると、じわじわとラズローの家にはびこってくるのです。しかし、朝になると暗やみは地下室へ帰り、ただ静かに地下室を満たすのです。

朝、ラズローは地下室のドアを開けて『おはよう、暗やみさん』と言ってみました。返事は返ってきませんでした。ラズローは、自分が暗い地下の暗やみを尋ねて行けば、暗やみはラズローの部屋には来なくても良いだろうなと思ったのです。
あの夜まではー。

不思議というか、奇妙というか、暗やみに対して、怖さとは異なる感情が芽生える絵本です。暗やみがラズローを襲うわけでもなく、ラズローが暗やみを打ち消すわけでもありません。『なぜ暗やみがあるのか』ということに目を向け、共生を選ぶ、といった感じです。

Jon Klassenさんの挿絵には、ガッシュという不透明な水彩絵の具(とデジタル加工)が使われています。細く開けた扉から光がまっすぐに差しこむ様子や、薄暗さと漆黒の暗やみが隣り合わせにある情景が巧みに描かれています。
懐中電灯を付けた時、あるいは豆電球を光らせた時、光がどうやって走るか、どこが暗くなるのか、実際にお子さんと試してみるのもいいかもしれません。

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