こんにちは KCです。
今日の本は、このブログでもたくさん紹介しているMac Barnettさんのお話に、これまた有名なイラストレーターのMatt Myersさんが挿絵をつけた、ちょっぴり怖い物語です。生活する上で守らなければならないたくさんのルール。出先でも、お友達の家でも、家庭内とは違うルールが存在します。それを破るとどうなるのか…

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Rules of the House
Mac Barnett (Author)
Matt Myers (Illustrator)
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Rules of the House
Mac Barnett (Author)
Matt Myers (Illustrator)
イアンはいつでもルールを守る男の子です。『ルールは守るためにあるんだからね』と、旅行の準備をしながら、歯ブラシをバッグに詰めて言いました。
一方、お姉ちゃんのジェニーはルールを破ってばかり。車のシートに靴で上がったり、シートベルトをしなかったり、更にはイアンのことのつねったりもしました。
『ジェニーが僕のことつねった!』『つねってないよ!』森に囲まれた、別荘へ車を走らせながら、お父さんが言いました。『嘘はついちゃいけないよ。とても大切なルールだよ』
別荘はとても素敵でした。リビングには薪ストーブがあり、書斎には熊の毛皮で出来たラグがあり、お風呂には洒落た猫脚のバスタブまでありました。イアンは別荘が気に入りました。
そして壁にかかった、別荘のルールに目を向けました。『見て!ルールが書いてある!』それを聞いたジェニーは苛ついたように『はいはい、イイコちゃん』と言って、イアンをつねりました。別荘のルールには、【赤いドアは絶対に開けないように】と書いてありました。
その後も、イアンはルールをしっかり守り、ジェニーはルールを破り続けました。しまいに、赤いドアまで開けてしまったのです。しかし、何も起こりませんでした、その夜、みんなが寝るまでは…。

Matt Myersさんの絵は、コミカルでキャラクターが生き生きとしていて、背景には奥行きがあり、色の表現が独特です。ちょっぴり怖いお話に、陰影の強い挿絵がぴったり。後半はドキドキしながらも、どんどん読めてしまう楽しい絵本です。
イアンとジェニーの性格の違いや関わり方も、あぁ分かる~こういう子いるよね、こういう年頃だよね、と共感できるところが多く、とてもリアルだと思います。
子どもが成長するにつれ、家族間のルールがたくさん出来ました。悩むことも多いですが、大事なのは、親がきちんと話し合って、ルールを共有しておくこと。私とオタ夫さんは、異なる文化圏で育ったということもありますが、そもそも同じ国同士でも、異なる家庭で育った他人同士が夫婦になったわけで、自分の常識が通用しないことはよくあります。
話し合いをしていると、理解出来ずにお互いにキョトンとしてしまうことも。
1人で遊びに出かける、スマホを持つ、車を運転する、アルバイトをする…これからもたくさんのルールや話し合いが必要になると思います。親がブレないように、前もって想定したり勉強したりしておかないといけませんね。