こんにちは KCです。
暖かくなった春先以降、夜に窓を開けていると、とんでもない匂いがしてくることがあります。野生のスカンクの匂いです。
夕方以降に庭に出ると、薄暗い中、至近距離でうさぎがクローバーを食べていて、びっくりすることもあります。アメリカに移住して、野生動物に出会うことが格段に増えました。
ある夜、スカンクが森を歩いていると、木のうろにポッサムがいました。何してるの?と尋ねると『シー!夜行性動物から隠れてるんだよ!』とひそひそ声。スカンクも一緒に隠れることにしましたが…うろが小さすぎました。お互いにくんずほぐれつ、押し合いへし合い。別の場所に隠れた方が良さそうです。
そんな2匹のもとへ、奇妙な鳴き声が聞こえたかと思うと、オオカミが『たすけて!』とやってきました。『助けるも何も、君はオオカミじゃないか!』と、オオカミに怯えたスカンクはうっかりおならをプゥ。真後ろにいたポッサムに、おならが直撃!あまりの匂いにヨロヨロと倒れてしまいました。
しかし、オオカミは『何かが追いかけてくるんだよ!』と、背後の暗闇を気にしています。そこに現れたのは…。

Gianna Marinoさんの、コミック風の吹き出しでストーリーが進んでいく様子や、動物たちのふわふわの毛皮が細やかに描かれているのが好きです。夜の森のお話なので、真っ暗な背景が多いのですが、月明かりとのコントラストが美しいシーンもあります。
【追記】
ポッサムはオーストラリアとその周辺の島に生息する有袋類。毛のある尾を持ち、木のうろなどに隠れる習性をもつ
オポッサムは南北アメリカ大陸に生息する有袋類。毛の無い長い尾を持ち、危険を感じると死んだふりをする習性を持つ
ポッサムとオポッサムは違う動物だという意見もあるし、ただ呼び方が違うだけで同じ種類だという意見もあります。本の中でPossumと呼ばれているので、ポッサムと書きましたが、挿絵には尻尾に毛が無いので、この本の中では、ポッサムもオポッサムも同じ動物として捉えているように思います。