こんにちは KCです。
今日、ご紹介する絵本は、イラストがカラフルで躍動感があって可愛らしい本です。イラストレーターのRafael Lópezさんは、水彩やアクリル絵の具で描いた絵をデジタル加工して、コラージュのような、切り絵のようなデザインに仕上げました。花や動物に囲まれた子どもたちの笑顔を見ていると、こちらまで元気になれるような力があります。
そんな子どもたちが抱えているものは何でしょうか。

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JUST ASK!
Sonia Sotomayor (Author)
Rafael López (Illustrator)
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JUST ASK!
Sonia Sotomayor (Author)
Rafael López (Illustrator)
『こんにちは、私はソニア。今日お友達とお花や植物を植えるの』
と元気いっぱいに話し始めたのはソニア。植物はみんなそれぞれに違う美しさがあって、花が咲いたり、実をつけたり、香りがあったり、形が違ったりしますよね。
子どもたちもみんなそうです。それぞれの時間の流れがあり、生き方があります。自分と違うことをしている人がいて、おや?と思ったら、まずは尋ねてみてください。JUST ASK!
なぜこんな話をするかと言うと、ソニアは小児糖尿病を患っているからです。時折、指に針を刺して血糖値を測ったり、自分で注射器を使ってインスリン注射をする必要があります。なるべく健康な体でいるために、必要なものなのです。
ラファエルは喘息持ちです。呼吸が苦しくなった時、吸入器を使います。
マディソンとアルトゥーロは視覚障害者です。盲導犬のラッキーや、白杖が、彼らの生活を助けてくれます。見えない分、聞いたり、触って感じたりする力を鍛えています。
ヴィジャイは聴覚障害者です。表情や手話を使って会話します。言葉とは違う言語が使えるって素敵だと思います。
ビアンカは識字障害を持っています。読み書きの為に、コンピュータープログラムを使うこともあります。想像力は格段に豊かで、頭の中はいつもアイディアでいっぱい。絵に描き出すのも得意です。

本の中では、上に挙げた以外にも、何人か子どもたちが紹介されています。
それぞれが、自分の抱えているものと、自分の強みを教えてくれます。著者のSonia Sotomayorさんは、正に最初に登場するソニアで、ご自身が7歳の時に、小児糖尿病と診断されました。
身の回りで、あの子は僕と違うな、などと思った時は、まずは『お庭のお花や植物のように、みんな違っていて、それぞれに素晴らしい』と考えてほしい。それから、その違いとは何かを、正しく理解してほしいと伝えています。
いろいろと聞かれるのが嫌だという人ももちろん居るので、その見極めは難しいと思うのですが、これから社会を作り出していく子どもたちには、事前知識として読んでおいて欲しい、おすすめの1冊です。