挿絵に魅かれる…クジラと少女の心温まるお話

海の家画像 本のご紹介

こんにちは KCです。以前、米国での本の買い方についてお話しました。本屋さんの実店舗で買うことは少ないのですが、この本は偶然店頭で見つけ、水彩絵の具の淡い表現と、なぜか少し薄暗い絵に魅かれて購入したものです。海辺の家に住むエマと、子どものクジラのお話です。

日本国内の方はこちら↓
Emma & the Whale
Julie Case (Author)
Lee White (Illustrator)

※2024年12月、紙の本は高騰しているようなので、Kindle版のリンクを貼っています

米国内の方はこちら↓
Emma & the Whale
Julie Case (Author)
Lee White (Illustrator)

エマは、海辺の高台にある古い家に住んでいます。壁は歪み、床は傾いていますが、海が大好きなエマはちっとも気にしていません。放課後になると、愛犬のニモと一緒に砂浜に向かい、シーグラスや貝を拾って集めます。引き潮の時は、特に素敵なものが見つかったりするんですよ。
クジラやイルカが海で水しぶきを上げている様子も見られるし、カメにも出会います。エマは、生命感溢れるこの海が大好きでした。

ある霧の日、エマとニモは引き潮の時間を狙って、砂浜に行くことにしました。今にも雨が降りそうな雲行きです。潮の香りがする風の中を、砂を踏みしめながら歩いていると、頬に水の粒が当たるような感じがしました。
砂浜で遊んでいると、雨が降り始めました。暖かいセーターとジャケットを着ているので平気だけれど、今夜はミネストローネスープとローズマリーパンの夕飯が待っています。そろそろ帰ろうかな、とエマが思ったその時、ニモが海に向かって吠え始めました。なんとそこには、砂浜に打ち上げられた子どものクジラが居たのですー。

小雨の降る曇った空や、夕方の砂浜が薄暗いトーンで描かれているのですが、その絵が言いようもなく切なく感じられます。それがより現実的で、この土地はビーチリゾートのような太陽が眩しい場所ではなく、人々が定住して海と共に生きている日常の世界なのだと伝えている気がします。
クジラを救いたいエマの強さと、心優しく一生懸命な姿に、胸を打たれる作品です。長めのお話ですが、海の生き物が好きなお子さんへの読み聞かせにおすすめです。小学生くらいのお子さんとは、海洋汚染の話も交えながら読んでみても、学びが広がって良いかもしれませんね。

《+αのお楽しみ》
友人の1人に、海や自然、動物が大好きな女性がいます。毎年バケーションでマウイ島に行き、バードウォッチングや、海の生き物に出会えるオーシャンアクティビティを楽しんでいます。
インターネットで、シーグラスと流木を組み合わせたアート作品を見つけました。今度会う時に、一緒に作ってみたいと思います。

アート画像

無料画像が見当たらないので、娘の天然石を借りて描きました。こんな感じのアートでした。(実物はもっと鮮やかなシーグラスで、数万倍すてきです)

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